words #1 'Ordinary Life'
words #1
‘何の変哲もない生活’
部屋や生活
といった場所や考え方が好きです。
これは、若い頃に憧れ倒した、とあるミュージシャンが歌の題材にすることが多く、
その影響が大きいのでしょうが、元来持ち合わせていた自身のパーソナリティともフィットしていたのだと思います。
よく、「インスピレーションを受ける」や「インスピレーションを探す」と聞きますが、
これまた、とあるデザイナーが、
「インスピレーションはどこにでもあって、もし見つけられないのなら、それをしっかり見ていないからだ」
と、言っていて、この言葉が好きで、何も特別な場所やモノや出来事がインスピレーションではなく、
いつもの部屋や退屈な生活の中でもインスピレーションはある。
あとは、自分がそれにピントを合わせるだけ。と、思い暮らしています。
18歳の頃から写真集を見に行くのが好きになって、東京に上京してから本屋さんに通っていました。
知識も何も持っていなかった頃に、
これこれまたまた、とあるアーティスト集団の作品集の表紙がとても好みでジャケ買いをしました。
その作品集は、身の回りの日常的なモノを使って、新しい視点を提示してくれるような場面を作り上げ、
ユーモアとウィットに富んだものでした。
写真の色温度も素敵です。
家に近いコンビニまで飲み物を買いに、
着替えるのも面倒くさいから、上下スウェットの部屋着のままで出かける
飲み物ついでにチーズも買ってしまう
電車に揺られ、働きに出かける
駅前でティッシュ配りのティッシュを貰う
街を歩けば、一度は目にするデニムパンツ
家に帰れば、食卓で味噌汁を飲む
休みになれば目一杯着飾って街へ出かける
または、部屋着のまま部屋で一日中猫になったつもりでいる
そんな距離感が、’Ordinary Life’というラインです。
メインのラインとなる’Small Trades’では、
真っ白なキャンバスに頭の中のイメージを絵に描いていく絵画のような感覚ですが、
‘Ordinary Life’は、目の前に写るものを、自身のブランドのファインダーと構え方で切り取る写真のようなやり方です。
何の変哲もない日常、’Ordinary Life’を楽しんで頂けたら嬉しいです。
そして、それが誰かにとってのインスピレーションになってくれたら、なお一層幸せです。
インスピレーションを肴に飲むビールも美味しいですよ。