ISSUE #0 · 2022 SS
'SWEET ROUGH DRAFT'
とある⽇曜の晩に⾃宅で、とある名作映画を15年ぶりくらいに観ました。
久しぶりに観る映画はとても⾯⽩く、良い夜を過ごせました。
その時に思ったことがあります。
「デザイナーという職業はこの映画をモチーフやテーマにするのではく、
この映画を観て得た⼩さな感動やきっかけを最⼤限に誇張する事をテーマにするべきだ」という事です。
今回の⼀番初めのインスピレーションである⻘いインク漏れ。
このインク漏れが辺り⼀⾯に海のように染み渡っていくように、
⼩さなきっかけをできるだけ広く誇張したいと考えました。
何故⻘いインク漏れがインスピレーションなのかというと、ただなんとなく可愛かったからです。
きっかけはそんなもので良いと思いましたし、そんなものでやりたかったです。
⻘いインクで思い浮かんだのは、万年筆やボールペン。
これらは筆やハケの「塗り」のツールではなく「線」のツールであると思い、
塗りではなく線でやることは何かと考えた時に、絵の⾊をつけたりする前の「下書き」だと思いました。
そして下書きという⾏為は、絵であれば作品をより美しくしようという⾏為であり、
⼿紙であればより気持ちを伝えようとああでもないこうでもないと考える準備の時間であると思い、
その下書きの時間や空間がとても素敵であると気付きました。
このような視点から‘SWEET ROUGH DRAFT’(素敵な下書き)とタイトルをつけ、
SHINYAKOZUKAの下書きを制作しました。
ユーロワークスタイルにファッション観を培われたこと。
オーバーサイズを作りたいのではなく、オーバーサイズによる⾝体と布の空間を作りたいということ。
優れたデザインは隠れているということ。
全ての物事が明瞭では⾯⽩くないこと。
⾃⾝のファッションや服に対するプリミティブな部分を考えた時にこのような⾔葉が出ました。
本来であれば清書したものを⾒せることがプロフェッショナルなのかもしれませんが、
今回イメージしたインク漏れが広がっていくように、
より様々な⼈たちに私たちの服が広がっていくことを願いながら丁寧に丹精に下書きをしました
ISSUE #0
'SWEET ROUGH DRAFT'